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病院計画

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長期計画

 長期計画とは今後5年~10年の計画を指すもので、病院のビジョンを具体化するための計画である。それは、国の医療政策、医療圏ごとに定められる医療計画、市の総合計画(第6次)、病院の理念や基本方針との整合性が必要である。急速に高齢化する社会において限られた医療資源を最大限有効に活用し、地域で救命から看取りの医療までを完結させるためには、関連医療機関の機能分化と連携を進めなければならない。また、入院医療から在宅医療へのシフトも重要である。岡崎市民病院は、西三河南部東医療圏(岡崎市と幸田町)で唯一、がんの診療を含めた高度急性期医療を担う中核病院であることが使命である。そして市民に信頼され、期待され、職員自身が誇れる病院であることを目指している。そのためには、まず人事および経営における基盤を強化し、最新の医療設備や機器を導入して高水準の医療の提供に努める。また、当医療圏に与えられた許可病床数の拡大を受け、岡崎の地域医療全体を俯瞰しながら「あるべき姿」を提言し、関連する諸機関との調整を図り、歩調を合わせながら実現をめざす。

 

 

中期計画

 中期計画とは、今後3年~5年の行動目標を指し、長期計画を具体化するためのものである。この期間に、新棟完成後の既存施設の再編成が行われる予定であり、これらを視野に入れて目標の実現に努力する。

(1)慢性的な病床不足の解消

 当院に求められている最大の使命、急性期の患者を断わることなくすべて受け容れること、この点で最大の懸案が病床回転の効率性である。その改善のため、新棟における50床の増床と経過観察を含む緊急入院を現実化する救急棟15床の運用は極めて重要である。従って、65床の増床に耐えられる医師、看護師の増員を図り、休日の病院機能を高める。また、地域医療連携室の機能を強化し、後方病床への速やかな転院や在宅医療への移行を促進することにより、慢性的に続く病床不足の解消を図る。

(2)予約・紹介診療体制の強化

 情報システムの効果を最大に発揮したゆとりある診療を実現するため、完全紹介・予約外来制へ移行する。そのためには予約機能を強化し、いつでも診療予約を実施できる体制を構築する。また、急性期の診療に特化するため、新患外来を紹介患者だけに限定する。紹介促進のためには、紹介元かかりつけ医が当院の診療情報をオンラインで参照できるシステムの構築を目指す必要がある。救急外来も救急搬送と紹介患者を主な対象とする。

(3)がん治療の充実

 地域医療の大きな役割のひとつであるがん治療の中核病院という使命を果たすため、地域がん診療連携拠点病院の承認を受ける。新棟に高度な放射線治療装置を導入し、3T-MRIやPETなど、高性能な大型診断機器の設置を検討する。放射線治療医や専門技師の常勤化のみならず、緩和ケアの充実を図り、がん専門の相談機能を充実させる。

(4)外来機能の高度化

 DPC制度の活用と在宅通院医療へシフトさせるためには、外来診療機能の強化と高度化が必要である。新棟に外来化学療法室を設置して化学療法医を常駐させ、がん治療の外来化を促進し、既存棟に内視鏡センターや、病棟と外来を一体化させた糖尿病センターの新設、血液浄化センターや各診療科外来の拡充を実現する。

(5)人材の確保育成

 医療職は全ての分野で病院が独自に採用し、育成できる体制を構築する。とくに、次世代を担う良質な医師、看護師、薬剤師、技師などを必要な人数だけ集結し、当院の目標どおり育成するための充実した研修・指導体制を確立する。事務職にあっても、医事関係や医療秘書など専門性が高い領域は病院独自の判断で採用し、育成できる体制を検討する。

短期計画

 短期計画とは、今後1年~3年の行動目標を指し、中・長期計画を具体化する端緒とするためのものである。

(1)平均在院日数の短縮

 急性期病院にとって病床管理は不可欠であり、在院日数の短縮が重要な指標である。曜日ごとの病院機能の均一化を図り、病棟の機能を見直し、疾病連携や在宅移行を推進する地域医療連携室の機能を充実させる。特別算定料増額など紹介患者に特化する受診誘導を推進して外来診療の負担軽減を図りつつ、入院期間の短縮を可能にする在宅医療への対応力を拡大する。

(2)救急医療体制の整備

 当医療圏における二次病院の減少に対応するため、三次のみならず二次救急医療にも貢献する。一方、軽症患者の対応に忙殺される弊害を除き、医療の安全を確保するため、非紹介・ウォークイン患者の一次救急診療所への受診誘導を徹底し、病院の名称を変更するなどして軽症患者の受診抑制を図る。

(3)ハイブリット手術室、新棟、救急棟の建設

 血管撮影検査のできる開心術対応(ハイブリット)手術室は2013年1月、新棟は2013年10月、救急棟は2015年1月に稼働予定。65床の増床や救急棟の交代勤務制の導入、外来診療の高度化や機能ごとのセンター化など、急性期医療に特化した集約的な病院運営をめざすが、同時に、これらを安全に実施できるための医療スタッフ数を確保する。

(4)統合情報システムの更新

 2012年度に更新予定の統合情報システムについて、適切なメーカー選定と病院に適した仕様を確定し、実装に向けて全力で取り組む。

(5)医療スタッフの確保育成

 研修医の教育体制を充実させ、常勤医師の待遇改善を継続する。7:1の看護体制を堅持し、夜勤業務の負担軽減を図る。認定資格への支援を充実させ、向上心と貢献を評価できる仕組みを医師以外にも広げる。重点病棟に薬剤師を配置して病棟薬剤業務を担い、看護師が看護業務に専念できる環境をめざす。全ての医療分野で、職員採用に病院の意思を反映できる体制を構築する。

 

2011年9月