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診療科・部門紹介

摂食嚥下栄養サポートセンター


専門チームの連携で、地域の「口福」を守り通す

摂食嚥下栄養サポートセンター長
齊藤 輝海


■ 資格
  • 日本口腔外科学会認定口腔外科専門医・口腔外科指導医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医(歯科口腔外科)
  • 臨床研修指導歯科医
  • 緩和ケア研修会修了


センター長あいさつ

専門チームの連携で、地域の「口福」を守り通す
「食べること」は生きていく上のでの基本です。当センターでは「口福を守るE.A.T(イート)」の愛称のもと、入院患者さんの摂取・嚥下・栄養管理に関わる各種サポートに専門チームで対処しています。言語聴覚士や認定看護師を中心とした嚥下チーム(EAT)、歯科医師や歯科衛生士を中心とした口腔管理チーム(オーラルマネジメント)、管理栄養士を中心とした栄養サポートチーム(NST)の3つのチームを設け、互いに連携し、情報を共有しながら、患者さん一人ひとりに最適なサポートを提供しているのが特徴です。また、病棟ごとのリンクナースを通じて、病院全体で摂取・嚥下・栄養管理の最適解を導き出す体制もつくりあげています。地域のみなさまを対象とした活動としては、当センターオリジナルの動画チャンネル「えんげチャンネル」を立ち上げ、お口の体操「モグザえもん体操」、飲み込みの仕組みをわかりやすく解説した動画などを配信しています。

特にアピールしたいのは、嚥下機能が低下した患者さんに対する食事形態です。十分な栄養を含んでいるのはもちろんのこと、患者さんの機能に応じて、ミキサー食、極キザミ食、やわらか食といったバラエティ豊かな食事を提供したり、安心して水分を飲み込んでいただくために3段階のとろみ(薄い・中間・濃い)を用意するといった工夫をしています。その他にも、口腔環境のケアや食べやすい姿勢のレクチャー、食事がおいしく見える食器を採用するなど、細かな部分まで配慮をすることで、患者さんの「食べる意欲」が失われないよう努めています。

摂食・嚥下の問題は、病気が原因の場合だけでなく、健康な方でも年齢が上がるにつれて生じる可能性があります。「食事をするとむせる」「食べこぼしが多くなった」「歯や口腔の状態が心配」といったお悩みがある方は、その兆候かもしれません。食事が困難な状態が続けば続くほど、栄養摂取が不十分となり、筋力の衰えや病気の回復に多大な影響を及ぼします。当センターでは、そんな状況に陥る方を一人でも減らし、地域のみなさまに末長く「口福」の機会を提供していくことを目指してまいります。

最後に、今後の展開としましては、近年、高齢層を中心に増加する「口腔機能低下症」への取り組みを考えています。口腔機能低下症とはその名の通り、口腔内の機能が低下する症状のことです。このような容態を未然に防ぐために、センター内に口腔専門の検査を行う外来を立ち上げ、早期発見につなげていきたいと考えています。

摂食嚥下栄養サポートセンターの構成と診療体制

口福を守るE.A.T

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 摂食嚥下栄養サポートセンターは口福を守るE.A.Tの愛称のもと、栄養・嚥下・口腔機能に問題のある方、または今後問題となることが予測される方に対し、各専門医療チームが連携して活動をしています。チームには医師、歯科医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、歯科衛生士、診療放射線技師など多職種が所属しています。また、入院患者さんだけでなく、地域住民の皆様を対象とした活動もおこなっています。

栄養サポートチーム(NST)

  栄養状態が悪くなると、治療の効果が下がったり、免疫力の低下や傷の治りの遅延等で新たな合併症の要因になります。栄養療法はすべての患者さんに必要な治療で、栄養サポートチーム(NST)が実践しています。
 当院では医師、歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、言語聴覚士、理学療法士が栄養サポートチームとして職種の垣根を越えて連携し患者さんの栄養療法にあたっています。入院時、入院中に栄養評価を行い、栄養状態の悪い方やその疑いがある方を対象に食事内容の変更や点滴・経腸栄養の提案などを行います。

嚥下チーム(EAT)

 脳卒中や老化など様々な原因により、水分や食事でむせが生じる方、飲み込みにくさがある方、誤嚥性肺炎を繰り返す方などに対し介入しています。嚥下機能検査などの嚥下機能評価をもとに、嚥下リハビリテーションや食事姿勢、食事形態などについて検討し、少しでも口からおいしく食べていただけるよう専門職で構成されたチームで介入しています。地域では市民講座、施設訪問など嚥下障害の予防活動にも取り組んでいます。

口腔管理チーム(オーラルマネジメント)

 口腔ケアが不十分になり口腔内が汚染すると、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。また近年、口腔機能が低下(オーラルフレイル)すると、要介護認定が2.4倍、総死亡リスクが2.1倍になるといわれ、健康を維持・増進するためには、口腔機能を低下させないことが重要といわれています。誤嚥性肺炎の予防や口腔機能の低下予防のため専門職で構成されたチームで、専門的なケア介入を行っています。また市民講座を行い、地域高齢者のオーラルフレイルの予防にも取り組んでいます。

岡崎・幸田地域食事対応表

岡崎・幸田地域食事対応表
 岡崎市・幸田町等地域における医療福祉施設で提供している様々な呼称の食事を、医療・福祉関係者が共通認識し、各施設で適切な食事が提供できることを目的として作成した一覧表です。農林水産省スマイルケア食分類、日本摂食嚥下リハビリテーション学会嚥下調整食分類2013、嚥下ピラミッド、UDF分類に対応しています。

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摂食嚥下栄養サポートチームが作成した栄養、嚥下、口腔ケアに関する動画コーナーです


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