呼吸器外科
愛知県がんセンター愛知病院と合併のため2018年4月からスタッフを増員し外科治療を行っています。主に肺腫瘍や縦隔腫瘍、気胸、胸部外傷などを専門的に扱っています。手術は専門的知識を持った呼吸器外科医が最善の外科治療となるよう協力して行っており、ガイドラインに沿った標準的な手術を提供しています。
当科では胸腔鏡下手術やロボット支援下手術を主体に行っています。傷が小さく疼痛がより軽いため術後の早期回復が期待できます(2018年4月からの胸腔鏡下肺葉切除術の術後入院期間中央値は5日です)。
根治性や安全面を考え、必要と考えられる場合には開胸手術も行っています。
当科では胸腔鏡下手術やロボット支援下手術を主体に行っています。傷が小さく疼痛がより軽いため術後の早期回復が期待できます(2018年4月からの胸腔鏡下肺葉切除術の術後入院期間中央値は5日です)。
根治性や安全面を考え、必要と考えられる場合には開胸手術も行っています。
統括部長 岡川 武日児
胸腔鏡下手術/ロボット支援下手術 | 開胸手術 |
創部は通常1−5個で、傷が小さく、術後疼痛も少ない | 高度な癒着や合併切除など様々な状況に対応できる。 |
ページ内目次
対象疾患
肺腫瘍
肺悪性腫瘍である肺癌、他臓器からの転移である転移性腫瘍、良性腫瘍などです。
Ⅱ期までの(一部Ⅲ期を含みます)肺癌に対して標準治療である肺葉切除と縦郭リンパ節郭清を基本としていますが、患者さん個々の病態を考えて縮小手術または拡大手術も検討します。
転移性腫瘍、良性腫瘍は肺部分切除を行うことが主ですが、必要な場合は肺葉切除などの術式も適宜検討します。
手術時に腫瘍部位の同定が難しいと予想される場合は手術直前にCT撮影下にマーキングを行うことで確実な病巣切除を目指します。
Ⅱ期までの(一部Ⅲ期を含みます)肺癌に対して標準治療である肺葉切除と縦郭リンパ節郭清を基本としていますが、患者さん個々の病態を考えて縮小手術または拡大手術も検討します。
転移性腫瘍、良性腫瘍は肺部分切除を行うことが主ですが、必要な場合は肺葉切除などの術式も適宜検討します。
手術時に腫瘍部位の同定が難しいと予想される場合は手術直前にCT撮影下にマーキングを行うことで確実な病巣切除を目指します。
縮小手術 | 拡大手術 |
区域切除や部分切除を行います。肺切除範囲が少ないので、侵襲の低下、肺機能の温存が期待できます。根治性を確保できる、または手術の負担が大きいと考えられる方が対象です。 | 根治性を高めるために周囲の臓器(胸壁、心膜など)を合併切除します。 周囲臓器に浸潤が疑われる方が対象です。 |
縦隔腫瘍
縦隔とは胸部の左右肺と胸椎、胸骨に囲まれた部分です。
縦隔腫瘍は、胸腺から発生する胸腺腫や胸腺癌、心膜や気管から発生する嚢胞病変、交感神経などから発生する神経鞘腫、リンパ腫などがあり、良性から悪性まで様々です。
縦隔腫瘍は増大すると呼吸困難、頭部・上肢のむくみ、声の枯れといった周囲臓器の圧排症状がでることがあります。胸腺腫は重症筋無力症を合併することがあります。
主に胸腔鏡下手術(創部は通常1−3個で、傷も小さい)を行いますが、根治性や安全面を考えて胸骨縦切開や開胸手術も行います。
縦隔腫瘍は、胸腺から発生する胸腺腫や胸腺癌、心膜や気管から発生する嚢胞病変、交感神経などから発生する神経鞘腫、リンパ腫などがあり、良性から悪性まで様々です。
縦隔腫瘍は増大すると呼吸困難、頭部・上肢のむくみ、声の枯れといった周囲臓器の圧排症状がでることがあります。胸腺腫は重症筋無力症を合併することがあります。
主に胸腔鏡下手術(創部は通常1−3個で、傷も小さい)を行いますが、根治性や安全面を考えて胸骨縦切開や開胸手術も行います。
気胸
肺からの空気漏れなどで胸腔内に空気がたまり、肺が虚脱する状態です。胸痛や息苦しさなどの症状がでることがあります。
保存治療や胸腔ドレナージ治療を行いますが、空気漏れの停止や再発予防のために手術も行っています。
手術は胸腔鏡下手術が基本で、手術を受けることで再発防止が期待できます。再発を繰り返している方、再発の可能性が高い方にはお勧めすることがあります。
保存治療や胸腔ドレナージ治療を行いますが、空気漏れの停止や再発予防のために手術も行っています。
手術は胸腔鏡下手術が基本で、手術を受けることで再発防止が期待できます。再発を繰り返している方、再発の可能性が高い方にはお勧めすることがあります。
主に肺嚢胞の破裂が原因となって胸腔内に空気がたまる気胸になります。 他にも肺損傷や月経に伴うもの、リンパ脈管筋腫症、Langerhans組織球症やMarfan症候群などの全身性疾患で発症することがあります。 手術は肺嚢胞の切除やカバーシートによる補強を行います。 |
胸腔ドレナージとは、胸腔内にドレーンというチューブを留置して空気や液体を抜く治療です。 |
胸部外傷
交通事故や転落事故などによる胸部の損傷です。
肋骨骨折・胸骨骨折・肺損傷や、これらに併発する気胸、血胸があります。
保存治療が主体になりますが、気胸や血胸が併発した場合は胸腔ドレナージ治療を行うこともあります。必要と考えられれば緊急手術にも対応します。
肋骨骨折・胸骨骨折・肺損傷や、これらに併発する気胸、血胸があります。
保存治療が主体になりますが、気胸や血胸が併発した場合は胸腔ドレナージ治療を行うこともあります。必要と考えられれば緊急手術にも対応します。
外来担当表
2024年7月1日現在
診察室 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
4番 | 午前 | - | 藤村(新再) | - | - | - |
午後 | - | - | - | - | - | |
5番 | 午前 | - | - | 岡川(新再) | - | - |
午後 | - | - | - | - | - |
出張・手術などにより休診や代診の場合がありますので呼吸器外科受付にご確認ください。
医師紹介
医師名 | 資格等 |
新美 誠次郎 | 緩和ケア研修会修了 |
岡川 武日児 | 日本外科学会外科専門医・指導医 呼吸器外科評議員 呼吸器外科専門医合同委員会呼吸器外科専門医 日本呼吸器外科学会胸腔鏡安全技術制度認定医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 臨床研修医指導医講習会受講 ロボット支援下手術サージョンコンソール(術者)資格 麻酔科標榜医 |
藤村 崇生 | 緩和ケア研修会修了 |
専門医制度と連携したデータベース事業について
病院医療の崩壊や医師の偏在が叫ばれ、多くの学会や団体が医療再建に向けて新たな提言を行っていますが、どのような場所でどのような医療が行われているかが把握されていない状況では、患者さん目線の良質な医療は提供できません。そこで日本では、関連する多くの臨床学会が連携し、わが国の医療の現状を把握するため、『一般社団法人National Clinical Database』(以下、NCD)を立ち上げ、データベース事業を開始することになりました。この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための専門医の適正配置が検討できるだけでなく、最善の医療を提供するための各臨床現場の取り組みを支援することが可能となります。何卒趣旨をご理解の上、ご協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
詳細情報
PDFファイルをご覧になるためには、AdobeReader® が必要です。パソコンにインストールされていない方は右のアイコンをクリックしてダウンロードしてください。
関連施設情報
-
がん相談支援センターでは患者さんや家族の方のがんに関する不安や疑問などについてお話をお伺いします。